息子とご対面

息子に会いに大学病院へ向かうのに何故怖かったか・・・
私がまだ入院中に、主人が〇〇病院での息子のレントゲン写真を大学病院へ届ける為持っていたものを見たから・・・
そこに写っていた息子は人間の赤ちゃんの姿をしていながら内臓が胸から下、お腹の辺りに集中していた。
胴体の上半分が真っ白で下半分が真っ黒・・・そんな風に写っていた。
専門家の方なら特別な事じゃないと言われるかもしれないけど、素人の私には
「この子は本当に生きているの??」
と疑ってしまうような姿に見えたから・・・

レントゲン写真に写っていた姿がとても普通の状態には見えなかったので不安だった。
でも息子が頑張って生きようとしているのは間違いない・・・
早く会いたい、会いに行ってあげないと・・・と言う気持ちの方が当然勝っていた。

病院へ着き早速NICUへ向かった。
NICUは両親以外立ち入り禁止。
入る時はインターホンで看護婦さんを呼び中から開けてもらう。
入り口でくつを脱ぎ、用意されているエプロン(見たいな物?)帽子を着用、手を洗い消毒をして隣の部屋へ。
隣の部屋のその向こうに沢山の機械の音が・・・
隣の部屋からもう1つのドアを開けると沢山の保育器と保育器の外で寝ている赤ちゃん達がいた。
10前後の保育器が有り、センサーの音が沢山聞こえていた。
保育器の位置は日によって換わるらしく何度か面会にきていた主人も聞かないとすぐにはわからない・・・
それくらい同じような子が何人も保育器の中にいた。
息子の担当の看護婦さんに挨拶をして息子がどこにいるか教えてもらった。
保育器の中に息子はいた。
面会当日、体重1480g・・・
今まで見た事のない小さい赤ちゃん・・・
そのNICUにはもっと小さい子達もいたけど保育器の中にいる姿は本当に小さく見えた。
保育器の中に手を入れて少しなら触ってもいいと言われた。
手を入れる前にはもう一度手洗いと消毒。
でもいざ触ろうとすると怖くて触れない・・・
結局うつ伏せに寝ている息子の背中を指でそっと触っただけ。
それでも嬉しかった。
点滴、沢山のセンサー、鼻からミルクの管・・・
何本も体に繋がり痛々しく見えた・・・
目の前にいるのに抱いてあげられなくて、申し訳なくて涙が出た・・・

退院予定は出産予定日位になると聞いていましたが、看護婦さんに
「早い子には2000g位でも退院できる子がいる」
「順調なら1ヶ月位で退院できる可能性もある」
と聞き、出産予定日の12月より早く退院できるかもしれない、と期待しました。

退院後の私は約1ヶ月実家でお世話になり、実家から大学病院まで片道車で1時間以上かかるのを夕方母に送って貰っていましたが母も仕事をしていたので週に2、3回行けたら良い方でした。


© Rakuten Group, Inc.